薪の組み方による炎と持ちの比較【焚き火の準備】
炎を制する者は焚き火を制する…わけではないのですが、焚き火の薪の組み方によって炎の形だったり燃焼時間が大きく変わってくるのをご存知ですか?
というわけで焚き火マスターのコバヤシさんに焚き火の組み方を教えてもらいつつ実際火を付けてみて比較実験をしてみました。
↑動画でまとめたものはこちら↑
今回の解説担当スタッフ : コバヤシさん
ホームセンターバロー初のアウトドアワールド店舗、浜松浜北店のアウトドア売り場の担当を経験後、2021年10月オープンのアウトドア専門店CAMP LINKのスタッフに抜擢されるほど仕事・趣味共にアウトドア一色。所有する10台ほどの焚き火台は気分によって使い分ける。
保有資格はアウトドア検定2級のほか、自転車安全整備士・自転車技士など幅広くカバー。
いよいよオープン!
アウトドア専門店CAMP LINK
▼詳しい情報は公式ホームページから▼
焚き火の組み方3種
薪の組み方は焚き火をする上で重要な要素です。焚き火の楽しみ方や用途によって使い分けましょう。
今回試したのは井桁(いげた)組・ティピ型・扇型の3つの組み方を試してみました。
井桁(いげた)組
薪を2本ずつ互い違いに重ねて層にした組み方。煙突のような形に組むことで上昇気流が起こり、高く大きな炎が起きる組み方です。みんなで焚き火を楽しみたい時に最適。燃焼効率が良いため、持ちは悪くなります。
(コバヤシ)
キャンプファイヤーでおなじみの組み方です。グループやファミリーキャンプでやると盛り上がること間違いなしです!
ティピー型(ティピ型)
ワンポールテントをティピー型と言いますがとんがりボウシのような、三角錐のような形の組み方です。真ん中に着火剤や焚付用の薪を入れてそれを覆いかぶせるように木を組んでいきます。
特徴としては下に燃料があり、空気の循環もよく薪が上に密集しているため炎が集中し美しい炎を楽しめます。井桁(いげた)型と同様に炎は派手ですが、火持ちは悪いの同様です。
(コバヤシ)
木を崩して火力調整もできるので、ダッチオーブンを吊るして調理も楽しめます。崩す際には焚き火台から薪が落ちないよう気をつけましょう。
扇型
下に焚き付け用の薪を敷いて、その上に扇のように薪を積んだ組み方です。
調理に適した組み方で、薪が多い方を強火、少ない方を弱火と火力調整が薪の上で出来るので便利です。
組み方による炎と持ちの違いの比較
左がティピ型、真ん中が扇形、右が井桁型です。それぞれ同じ焚き火台に組んで、火を付けて炎の違いや燃焼時間の違いを比較しました。
※薪の量や火をつけたタイミング等違いが有るため、厳密なテストではなくあくまで一例となります。
↓使用した焚き火台
ここから時間ごとの様子を見てみましょう。
10分時点ではどの組み方も大きな炎を出していますが、特にティピ型と井桁型が高い炎を上げています。
15分時点ではどれも炎の勢いが減っていますが、初めに火を付けたティピ型が大きく炎が弱くなっています。
20分後には井桁型も火の勢いが弱くなってきています。
25分後。ティピ型はもはや炎は出ていません。井桁型も最後の炎といったところ。
30分後にはもうどの型も炎を維持できず風前の灯状態です。
と思いきや35分時点で扇型は少し炎が盛り返してきました。このあとも15分ほど炎を維持していました。
組み方ごとの特徴をまとめると上記と図の通りです。あくまで今回の場合なので必ずこのとおりになるとは限りませんが、大体の傾向はつかめると思います。
結果は持続時間や燃え盛るタイミングなどはっきり違いが出ました。また、それぞれ炎も全く違いますね。
この実験を参考に焚き火の用途や楽しみ方によって組み方を使い分けてみましょう。
熾火(おきび)は調理に便利
炎が消えっても赤くなって炭の状態になった物を熾火といいます。この状態でも700℃あるので調理に使うことができますので利用しましょう。
(コバヤシ)
火が消えたからといってこのまま放置すると火事の原因になってしまうこともあります。(700℃あるので…)必ず赤みが消え白くなったことを確認するか、火消し壷を利用し消火しましょう。
※火に触れる可能性がある場合は必ず焚き火用の耐熱グローブを使用しましょう。
※必ず周囲の安全を確認して焚き火を行うようにしましょう。
※刃物を使用する際も周囲に気をつけて薪割り等行うようにしましょう。
※いつでも消火できるよう、消火用の水を準備して火をつけるようにしましょう。
以上、薪の組み方でした。用途によっての使い分けもありますが、何より焚き火ライフを楽しみましょう!
いよいよオープン!
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