ディアウォールなど2×4材を使った突っ張りタイプのキットで壁面収納が一気に身近な物となりました。
賃貸や壁に穴を空けたくない場合でも壁面収納を作れるためとっても便利ですが、天井まで突っ張らせる必要があるため、どうしても見た目がゴツくなってしまいがちなのがネックです。
そこで今回はSTAND BAR(スタンドバー)を使用し、ライトなオープンクローゼットを作成しました。STAND BARは突っ張らせる必要がなく、見た目もスッキリさせることが出来ます。
DIYで壁面収納を作ってみたけど、突っ張らせるタイプの見た目がイマイチで敬遠していた方、ぜひ参考にしてみて下さい。
完成サイズ : 幅750×奥行300×高さ1820mm
※一例です。設置したい箇所のサイズに合わせて作成しましょう。
このページの内容
●動画で見たい方
●STAND BARとは?
●必要な材料・道具
●今回の作戦
●オープンクローゼットの作り方
・木材の塗装
・スタンドバーの設置
・壁への設置
・棚板の取り付け
●完成
動画で見たい方はこちら
細かい手順は、ぜひ動画でご確認ください。
そもそもSTAND BARって何?
1×4材で柱を立てる新しい壁面DIY、とメーカーサイトでは紹介されています。
特徴は石膏ボードの壁(画びょうが刺さる壁)に壁面収納が簡単に作れる!という話題のDIYキットです。
石膏ボードの壁に設置でき、原状回復も出来るので賃貸でもOK!ということなので商品を試してみました。
設置したい箇所が画びょうが刺さる壁かどうかはあらかじめ試しておきましょう。
必要な材料・道具
- スタンドバー6
- ブラケット ロング ホワイト
- アイアンフックUホワイト … 2個
今回主役のスタンドバーですが、柱止めが6個入りのスタンドバー6を使用しました。スタンドバーは柱止め4個入りの
スタンドバー4もありますが設置する柱が1500~1900mmならスタンドバー「6」、それ以下なら「4」を使用して下さい、と説明書に記載がありました。
ブラケットは中に左右分入っています。アイアンフックは一個入りなので2つ必要です。
ブラケット・フックともにホワイト・ブラックの2色あります。お部屋の雰囲気に合わせて選びましょう。
- SPF材 1×4材 6フィート…2本・3フィート…3本
- 丸棒 24Φ× 910mm…1本
- オールドウッドワックス「スモークグレー」
- 布(ぞうきん)
- 軍手
- やすり(180番)
- 新聞紙
SPF材の1×4の6Fはカットせずそのまま使用しましたが、1×4の3Fと丸棒は設置箇所の横幅に合わせ75cmにカットしました。
布・軍手・やすりは塗料を塗るため使用しました。ご自宅で作業されるのであれば新聞紙など、汚れても良い下に敷く物があると作業スペースが確保しやすくなります。
今回はフルで自宅作業DIYだったので、木材カットサービスであらかじめカットしておき、また長い木材を自宅まで持って帰る必要があるので、レンタルトラックを利用しました。サービスが利用出来るかどうかはお近くのホームセンターバローまでお問い合わせ下さい。
- 電動ドリルドライバー(BOSCH)
- コンベックス2m
画像を乗せていませんが、他にも小型の電動ドライバーと2mのコンベックスを使用しました。今回の内容であればコンベックスで無くても30cm程度の定規やメジャーでも充分対応出来そうです。
また、ホームセンターバローの大型店の中には「DIY工房」が併設されたお店もあります。DIY工房では備え付けの電動工具・手工具を使うことができ、作業スペースで塗装など行うことも出来ます。お近くのホームセンターバローにある場合はぜひご利用ください。
今回の作戦
SPFの1×4の6Fを柱として2本使用しました。1×4の3Fを棚板として3本使用。レールとして使う丸棒は3Fと同じ長さで径は24mmの物を使用しました。
6Fはカットせずそのまま使用しましたが、1×4の3Fと丸棒は設置箇所の横幅に合わせ75cmにカットしました。使用箇所の横幅に合わせて長さは調整しましょう。
柱となる1×4の6Fと壁にスタンドバーを打ち付け柱を2本立てます。
その柱にブラケットを取り付け、その上にから棚を3枚乗せ、その棚にフックを設置して丸棒を通しレールとする、と言った手順です。
オープンクローゼットの作り方
今回は木材は「木材カットサービス」でカットしてもらっています。
木材カットは精算後に行います。事前に店舗スタッフにカット回数や内容などお伝え下さい。
◆ 木材の塗装
まずは木材の塗装からスタートですが、その前にヤスリがけからはじめます。
今回は120番のやすりでSPF材の表面がザラザラしている所や、木材カットでザラザラしてる断面などしっかりヤスリをかけて滑らかにしました。削りカスが結構出たので新聞紙は一度取り替えています。
ここから木材の塗装に入ります。
使用した塗料はオールドウッドワックスです。
この塗料のオススメポイントは
- 油性なのに嫌な匂いが殆ど出ない
- 乾燥が早い
- アンティークの素敵な色が11種類も
ご家庭でのDIYにピッタリの塗料ではないでしょうか。ちなみに今回は「スモークグレー」という薄めの色を使用しています。
塗料を塗っていきますが、雑巾などの布に少しだけ塗料をつけて塗り広げていきます。
塗料を付けすぎて厚塗りにならないよう気をつけましょう。
オールドウッドワックスの場合、乾燥時間はわずか10分程度ですので木材を全て塗りおえた頃には最初に塗った木材はだいぶ乾燥しているのではないでしょうか。
仕上げに乾燥した布で磨いてツヤを出します。また、塗りムラがあるとうまく乾燥できずにベタベタしている箇所もありますが、そういった箇所がなくなるようしっかり磨き上げます。
最終的にこんな色合いになりました。ジャコビアンなどのいかにもアンティークな色合いも良いですが、白い壁に似合いそうな色合いに仕上がりました。
◆ スタンドバーの設置
塗料が乾いたらスタンドバー6を1×4の6Fに取り付けます。6Fの一本の柱に対してスタンドバーを3ヶ所取り付けます。
上の一個は柱の頂点から100mm以内に
下の一個は柱の一番下から50〜300mm以内に取り付ける必要があるそうです。
また、柱の下を地面に付けて設置する場合は幅木の高さ+50mm位所必要とのこと。
このT字のパーツを取り外して取り付けます。
ちなみにビスは付属しています。
スタンドバー上の1個は100mm以内、ということなので上から90mmの所に印をつけました。
下は300mmの場所に印を付け、これを目印にスタンドバーを取り付けていきます。
T字のパーツはこの向きで取り付けます。上下表裏も間違わないよう、目印の位置にドライバーで打ち込みます。取り付け位置はこの時点では多少アバウトでも構いませんが、T字と柱が垂直になるよう取り付けましょう。
スタンドバー取り付ける3箇所のうち、真ん中の箇所はとくに目印はつけていませんが大体真ん中くらいに打ち込んで問題ありません。
T字パーツ、計6箇所取り付けが完了しました。
先ほど分離したパーツを、柱につけたT字に再び取り付けます。はじめに付いていたマーカーもセットした状態でひっくり返して、先ほど木材に付けたパーツに差し込みます。
ただし初回はキッチリパーツをはめる事ができませんでした。原因はネジの締めすぎでした。
T字パーツの真ん中のネジを少しだけ緩めて、再びパーツをはめてみた所、ピッタリはまるようになりました。ここはおそらくスタンドーつまずきポイント。「真ん中のネジの締めすぎに注意!」です。
これで無事取り付けが完了しました!
いよいよ柱の設置に移ります。
◆ 壁に柱を設置する
柱を設置したい場所に、設置したい状態に正確に再現し立てかけます。
※ここまでは割とアバウトでもOKでしたがこれ以降は精密さが要求される工程です。
※計測・設置する位置など慎重に進めましょう。
壁に柱をピッタリ付けた状態で力の限り押しつけます。
するとこんな感じに穴が空きます。これが取り付ける際に目印となります。
※ちなみに右側空いている小さい穴は失敗の後です…こうなると紛らわしいので一発勝負を心掛けましょう。
柱からパーツを取り外し、マーカも取り外します。
※もうマーカーは不要なので処分しても構いません。
先ほど付けた目印の穴に対して取り外したパーツの下の穴が目印の穴とピッタリ重なるように合わせて上2つの穴から固定します。
付属の丸いクロスピンパーツにクロスピンを差し込みピン押しパーツの穴の深い方で刺しこみます。
左右同様に仮止めを行います。
目印の穴とズレなく設置できたら全ヶ所ピン止めしていきます。
これを真っ直ぐ、正確に設置しないと柱がきれいに設置できません。これを全6ヶ所取り付けます。
柱を差し込みます。上からスライドして差し込むだけです。
3ヶ所もあるとなかなか差し込めませんが、一旦ハマってしまえば揺らしてもビクともしない強度となります。
というわけで柱は設置完了です。ちなみに柱と壁の間は結構隙間があきますね…これは人によっては気になる隙間のサイズかも。
◆ 棚板の取り付け
次にブラケットを取り付けます。同じ位置に取り付けることが出来るように同じ高さの所に目印を付けます。
付属のビスを取り付けていきます。本体と同じ色のビスが付属しているのが嬉しいですね。
柱の裏にもビス留めする箇所があり、このままではビス留めできないので一旦柱を外して裏も一ヶ所ビス留めしました。
ちなみに裏にスタンドバーが付いている場所にはお互い干渉するのでブラケットを付けることが出来ません。
スタンドバーとブラケットの設置ヶ所は重ならないようずらしておきましょう。
これでブラケット設置完了しました。
次に棚板を設置します。棚板を3枚とも乗っけます。
左右の幅が均等になるように幅を計測して、位置を調整します。
付属のビスを打ち込みます。棚板を上から押さえると、ずれずにキレイに取り付けが出来ますが場所が高いので体勢がちょっとキツイ。
全ての棚にビスを打ち込んで棚も出来ました。もう少しで完成です。
お次はフックを取り付けます。
さっき取り付けた棚の位置を目印に、左右大体同じ位置になるように取り付けました。
取り付けたフックに丸棒を通して…
スタンドバーのオープンクローゼット完成です!
完成
服やバッグをかけてみました。今回作成した分の収容量はそんなに多くはないのですが、建てる柱を3本にしたり耐久性を上げることでもっと大掛かりな棚も簡単に作れそうですね。
何も乗せてない状態はこんな感じ。脚は地面につけていますが、STAND BARなら浮かせて設置することもできます。
以上、スタンドバーでオープンクローゼットを作る、でした。
STAND BAR自体のレビューとしては、賃貸でも壁に打ち付けたような収納ができるのがとても魅力的ですね。取り付け方法が特殊なので、手順をあらかじめ予習しておくとスムーズに取り付けることが出来ると思います。
STAND BARならではの特徴として
- 画びょうが刺さる壁なら賃貸でもOK
- スッキリしたデザインの棚も設置可能
- メインの木材が1×4材なので比較的安くできる
ディアウォールなど突っ張りタイプの壁面収納とはまた違った見た目にできて、材料代も比較的お安く上げることができます。
画びょうが刺さらない壁だとうまく設置できない可能性もあるので、突っ張りタイプとうまく使い分けていきましょう。
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