温燻(おんくん)の作り方
キャンプで燻製の作り方【基本編】
燻製には「冷燻(れいくん)」「温燻(おんくん)」「熱燻(ねっくん)」の3つの方法があります。
今回はその中でも初心者向けの「温燻」(おんくん)のやり方をご紹介。
ほったらかしでも出来るのでキャンプのおつまみ作成などに丁度よいメニューです。
初心者向けとはいえ、今回は美味しくための3つの下準備からスタートしますので、時間はかかりますがその分お味は保証できますよ!
↑動画でまとめたものはこちら↑
今回の解説担当スタッフ : コバヤシさん
ホームセンターバロー初のアウトドアワールド店舗、浜松浜北店のアウトドア売り場の担当を経験後、2021年10月にオープンしたアウトドア専門店CAMP LINKのスタッフに抜擢される。
くん製は今回取り上げるじっくり温燻派。
燻製の種類
「冷燻(れいくん)」「温燻(おんくん)」「熱燻(ねっくん)」の3つの方法の違いをご紹介します。
◆冷燻(れいくん)
15℃〜30℃くらいの温度で何日もかけて行う燻製。
複数の専用の機材を使用して作るので、家庭向き。キャンプで作るのは大変。
◆温燻(おんくん)
30℃〜80℃くらいの温度で90分〜1・2日かけて行う燻製。
スモークウッドを使用し食材を燻す、キャンプでもよく作られるスタンダードな方法。
◆熱燻(ねっくん)
80℃〜140℃くらいの温度で行う燻製。
スモークチップを使用。短時間でできるので、こちらもキャンプでよく使われる手法。
下準備
今回は「鶏のササミ」と「チーズ」を燻製します。
そのまま燻製機に入れるのではなく、「塩漬け」「加熱(湯せん)」「風乾(ふうかん)」という3つの工程(下処理)を踏むことで、より美味しい燻製を作ることができます!
1. 塩漬け
具材がささみなどの生肉・生魚などの場合は最初に「塩漬け」という工程を行います。(今回は事前に家で漬けてきました)
【塩漬けの仕方】
1.ジップロックかタッパーを用意
2.塩を入れる(少しふりかける程度でOK)
3.食材を漬ける
4.冷蔵庫で1〜2日寝かせる
タッパーよりもジップロックの方が、次工程の「湯せん」がそのままできるのでオススメです。
※燻製は本来「保存」が目的で作られたものですが、キャンプでは「味付け」がメインです。
なのでチーズやウインナーなど、元から味があるものはこの工程は省いてもOKです。
2.加熱(湯せん)
湯せんするため、念のためジップロックは二重にしています。
燻製後に加熱(湯煎)という手順だと風味が損なわれてしまうので、生肉や生魚を調理するときは燻製前に加熱をしておきます。
お湯を沸かし、約15分湯煎します。
3.風乾(ふうかん)
3つの工程の中で一番大事な作業と言われています!
湯せんしたササミを取り出し、表面をキッチンペーパーなどで軽く拭いて水気を取っておきます。
風乾前にこうしておくことで時間短縮になります。
風乾は風当たりの良いところで行います。
食べ物を乾燥させる乾燥ネットを使うと、全体に風が抜けることで乾燥させやすくなります。
キッチンペーパーなどを敷き、その上にささみを置いて大体一時間ほど乾燥させます。
OKの目安は、表面を触ったときにベタっとした感触がなくなったタイミングです。
表面に水分があると、酸味が出てしまったり味がうまく乗らなかったりするので、出来る限り乾燥させることが燻製を成功させる秘訣です。
温燻をセット
今回はさくらのウッドを1ブロック分だけ折って使います。
ウッドは1ブロック60〜90分ほど使えます。
まず燻製機に食材を並べます。肉は真ん中の段、チーズを上の段におきます。
一番下に火をつけたウッドを置くので、チーズが近いと熱で溶けてドロドロになることがある為です。
今回は使っていませんが、卵も真ん中の段がいいでしょう。
ウッドに火をつけます。火をつける箇所が一部(一面)のみだと途中で火が消える恐れがあるため、なるべくウッド全体に火がつくようにしましょう。
バーナーがあると便利です。
※熱いので気をつけてください※
あぶったスモークウッドを受け皿に入れ、一番下の受け皿網に乗せます。(ウッドは6面中4面ほど炙りました)
あとは蓋をして、90分放置すれば完成です!
完成・試食
90分でチーズ・ささみどちらもかなり良い色が付いていますね!
見た感じはちゃんと水分も飛んでいて上手に燻製できている感じです。
チーズは表面がちょっとカリッとしていて、燻製の味もしっかりついています。
ささみは表面がパリパリしていて、中身はジューシー感が残っています。塩漬けしたことでその分うまみを感じます。
総評、どちらも成功。とっても美味しい!!
下準備はちょっと時間がかかりますが、燻製するときは放置しておけば完成するので、調理としては結構簡単な部類に入ると思います。
家庭でもキャンプでも、ぜひやってみてください!!
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