タンクレスのトイレはスッキリして高級感があり、憧れている方も多いと思います。でも、そう簡単に手を出せるお値段ではありませんし、賃貸住宅ならトイレを勝手に変えることもできません。

そこでタンクレスではない、普通のトイレを「DIYでタンクレスっぽくしちゃおう」というのが今回の企画です。ただし、よくある百均DIYや突っ張り棒を使った簡易的なものではなく、ホームセンターらしく木材を使った本格DIYで作ってみました。比較的簡単にできるので初心者DIYerにもオススメです。

同じ内容ですが動画も上げているので、動きを確認したい方はそちらもどうぞ。

完成サイズ : 幅748×奥行200×高さ825mm

※一例です。ご自宅のトイレの大きさに合わせましょう。

動画で見たい方はこちら

細かい手順や詳細なネジ止め位置などは、ぜひ動画でご確認ください。

必要な材料

  • 赤松乾燥KD材(垂木) 35×35×3,985mm … 2本
  • ラジアータパイン集成材 18×250×910mm … 1本
  • プラダン 910×1,820mm … 1枚
  • リノベウォールシート … 1枚
  • 塗料(アトムペイント水性自然カラー)…200ml
  • スリムねじ 3.3×45mm … 20本

今回使用したリノベウォールシートの柄は「茶」「白」です。

また、使用した塗料の色は「ミディアムブラウン」と「スモーキーグリーン」です。

※ホームセンターバローの一部店舗ではお取り扱いしておりません。


使用する道具

ドリルドライバーとジグソー
  • 電動ドリルドライバー
  • オービタルジグソー
  • メジャー
  • 定規
  • 棒やすり
  • 刷毛・ウェス
  • カッター
レンタル工具サービス

今回のDIYではホームセンターバローの「レンタル工具」サービスをフル活用しました。購入するのをためらってしまうような電動工具もレンタルすることができます。ご利用の際はお近くのホームセンターバローにお問い合わせください。

DIY工房

また、ホームセンターバロー各務原中央店の「DIY工房」を利用して塗装やカットを行いました。作業スペースだけでなく、備え付けの工具も利用することができるのでお近くのホームセンターバローにある場合はぜひご利用ください。

ホームセンターバローサービスQ&Aページ


タンクレス風トイレの作り方

before

これがDIYを実施する前のトイレです。今回はホームセンターバロー各務原中央店のリフォームコーナーの一角をお家に見立ててDIYしました。

トイレDIYの作戦

今回の作戦は以下のとおり。

トイレの左右に赤松剤で骨組みとなる木枠を設置し、その前面に壁紙を貼ったプラダンを貼り付けます。更にその上から塗装した天板を乗っけます。手洗いボウルのある洗面台部分はあらかじめめくり抜いておきます。

◆ まずは計測

計測します

トイレの幅・タンクの大きさや壁からの距離など、必要なところをすべて計測し設計図を作ります。

板を左右においた場合

トイレと壁の距離を計測して、木枠の大きさを設定します。

木枠と壁の間に隙間を

木枠とトイレの間に若干の隙間を設けます。ギチギチに設定すると入らなかったり、壁やトイレに傷が入る可能性があるためです。

高さも測り

その他、高さやタンク幅など必要なサイズをすべて測ります。

設計図

最終的にこのような設計図になりました。あくまで一例なので、ご自宅のトイレの大きさに合わせて作成してくださいね。

◆ 材料のカット

赤松材

今回使用した赤松の乾燥材です。4mもあります。こんなに長いと、そのままの家まで持って帰ることはできないので、あらかじめ木材はカットしてもらいましよう。ホームセンターバローでは「木材カットサービス」があります。ぜひ利用しましょう。

ラジアータパイン集成材

天板にはラジアータパイン集成材を使用しました。こちらも赤松材と同様にカットしておきましょう。また、こちらの集成材は角が「丸く」なっているタイプも用意してあります。お値段も同じなのでこちらのほうがお得感がありますね。

※ホームセンターバロー各務原中央店2021年2月現在の価格です。

メラミンボード

天板の集成材は塗装することを前提に選びました。塗装の手間を省きたい場合は「メラミン化粧ボード」を選ぶと良いでしょう。表面が綺麗に加工されているため、表面の色や質感が気に入れば塗料分お得です。値段も集成材と大きくは変わりません。

※ホームセンターバロー各務原中央店2021年2月現在の価格です。

木材カットシーン

木材カットサービスを利用して赤松材と集成材をカットしてもらいました。

カットした赤松材

カットした赤松材です。今回は3パターンの大きさにカットしてもらい、何とか車で持って帰れるサイズに収まりました。

集成材をカット

集成材もタテ・ヨコ少しずつカットで落としてもらいました。

※画像で2枚あるのは2パターンの色を試してみたかったためです。必要なのは1枚のみです。

◆ 天板をくり抜く

ここから今回最も大変な作業だった「天板の洗面台部分をくり抜く」作業です。もしタンクに洗面台が付いていない場合はくりぬく必要はありません。

くり抜くサイズに目印を付けます

天板のくり抜く部分を洗面台のサイズに合わせて測り、目印となるラインを鉛筆などで印をつけていきます。

目印

目印を付けました。もし油性ペンを使用すると跡が残る可能性があるので、鉛筆で濃い目につけるくらいがちょうどよいでしょう。

オービタルジグソー

目印に沿って「オービタルジグソー」でカットしていきます。付属のガイドを使って直線になるようカットしました。一部ガイドが届かないラインは目測でズレないよう慎重に切り進めました。

こちらの作業は自宅でやりにくい作業なので、各務原中央店の「DIY工房」で行いました。

棒ヤスリで研磨

ジグソーの切断面を棒ヤスリを使って研磨しました。目の粗さが違う2種類の棒ヤスリを使って研磨しましたが、ご自宅で紙やすりでやる場合は#200番台でまず削って#400番台で仕上げると良いでしょう。

こちらの作業は自宅でやりにくい作業なので、各務原中央店の「DIY工房」で行いました。棒ヤスリもDIY工房備え付けのものを使用しています。

天板の形ができた

天板のフレームが完成しました!

◆ 天板の塗装

天板を塗装します。この作業までは、各務原中央店の「DIY工房」で行いました。自宅でやりにくい作業なので、近くにこういう作業スペースがあると便利ですね。

今回使用した塗料

使用したのは「アトムペイント 水性自然カラー」の「ミディアムブラウン」と「スモーキーブルー」です。水性タイプの非常に扱いやすい塗料で、これ以外にもオシャレなカラーがそろっています。

まずは刷毛で塗って

まずは刷毛で塗料を塗ります。

布ウェスで吹き上げる

これを布ウェスで拭き上げる、という工程で塗っています。全体を塗ったあと30分ほど乾燥させて、2〜3回重ね塗りすると色が綺麗に出ます。

塗装後の天板

塗装後の天板です。どちらもいい色に仕上がりました。

◆ 木枠の組み立て

赤松材を組み立てます

トイレ左右に設置する木枠を、カットした赤松材を使って設計図通りに組み立てます。木と木を組む際に1箇所ずつ、電動ドリルドライバーを使ってネジを止めています。詳しいネジ止め箇所を知りたい方は動画をご覧ください。

使ったねじ

使用したネジはスリムねじの3.3×45mmです。使った数は20本ほどです。

組み上がり上

組み上がりました。上から見たらこの様になっています。

※どちらもコの字にしたかったのですが、材料の長さの関係で右がL字になっています。深い意味はありません…

組み上がり正面

正面から見るとこのような形になっています。

◆ プラダンの加工

プラダン

いよいよ最後の加工、プラダンです。プラダンは様々なカラーがありますが、壁紙貼るので素材の色は結局見えません。何色でも構いませんが、今回はホワイトを使用しました。

プラダンのくり抜く部分に目印を

プラダンも天板と同様にくり抜きます。サイズを測って鉛筆で目印を付けていきます。

プラダンはカッターでカット

目印にそってカットします。プラダンはカッターでも簡単にカットできます。

カットしたプラダン

プラダンがきれいにカットできました。これに壁紙を貼っていきます。

リノベウォールシート

壁紙は「リノベウォールシート」の「茶」と「白」の2パターンを試してみました。貼ってはがせるタイプで失敗してもリカバリーが効くタイプ。他にも色々な柄があります。

壁紙カット

プラダンにそって壁紙をカットしていきますが、少し余裕を残してカットするのがポイントです。

プラダンより少し大きめに壁紙をカット

プラダン対し、壁紙はこれくらいの余裕を残します。角にプラダンの素の部分が見えないよう、余裕の残して切った壁紙を折り返して貼ります。

貼ってはがせるシールタイプ

壁紙は貼ってはがせるシールタイプです。シールを剥がしてプラダンに貼り付けます。空気が入らないよう、しっかり押さえつけましょう。

壁紙に切れ込み入れて

プラダンよりも大きいサイズでカットしたために、壁紙が少しはみ出していますが、はみ出た部分はカッターで切れ込みを入れて画像のように内側に壁紙を折り込みます。

壁紙を貼り付けたプラダンが完成

壁紙を貼り付けたプラダンが完成しました。あとはトイレにセットするだけです。

◆ トイレに設置

全てのパーツが完成したので、トイレに設置します。とっても簡単です。

トイレDIYの完成

左右に木枠を設置。その前面に壁紙を貼ったプラダンを設置。(木枠とプラダンは「両面テープ」で貼っています。)

その上から塗装した集成材をのせます。

完成

完成図01

完成しました!タンクが見えなくなってスッキリおしゃれ空間に!

もう1パターン

こちらもは壁紙と天板の色を変えたパターン。明るい色合いで上品な雰囲気ただようトイレになりました!

ビフォーアフター

左がDIY前、右がDIY後の比較画像です。ぱっと見た感じではタンクレスに見えますね!

天板の左右のスペースはちょっとした物置にも使えそうです。小さい観葉植物とか相性が良さそうですね。

洗浄レバーがある場合

ご自宅のトイレがタンクに洗浄レバーが付いているタイプの場合、プラダンの画像のあたりをくり抜いておきましょう。(じゃないとトイレを流せなくなっちゃいます。)

また、引き出しや収納スペースを設置しても良いでしょう。

以上、トイレをタンクレス風に加工するDIYでした。塗料や壁紙をアレンジすることで、お好みの雰囲気のトイレ空間に変えることが出来るので、タンクレスにするだけでなくトイレをオシャレにする効果もあります。簡単に出来るので是非チャレンジしてみてください!


ご不明点はお気軽に店舗にて店員までおたずね下さい。